四十肩 / 五十肩 の症状と原因
四十肩と五十肩に、違いはありません。発症した年齢に応じて、呼び方を変えているだけです。正式名称は肩関節周囲炎ですが、ここでは、四十肩と表現してご説明します。よく誤解されるのですが、四十肩は肩こりとは違います。肩こりは肩周辺のこり症状全般を意味します。四十肩は肩関節の炎症です。
・原因
医学的には詳しい原因は解明されていません。四十台、五十台で発症するケースが多い事から、老化に伴う現象ではないかと考えられています。一般的には炎症自体を問題にしてしまうのですが、炎症という症状自体は、実は組織の損傷を治癒させるものです。加齢と共に衰えてきた肩関節の組織が何らかの切っ掛けで損傷し、それを修復させようとする身体の働きが、四十肩、五十肩と呼ばれるものの正体です。
・症状
四十肩は、「急性期」「慢性期」「回復期」の三つの段階に分けられます。急性期においては、炎症が激しく、激痛が走ります。腕が上がらなくなるなど、動かせる範囲に制限がかかります。慢性期では激痛は急性期ほどではなく、回復期では和らいでいきます。
改善法 と 治療法
四十肩は自然治癒できる症状ですので、放っておいても、数ヶ月~2年程度で完治すると言われています。ですがこの時に、対処法を間違えると治癒を遅らせてしまったり、後遺症を残す結果になりかねません。
炎症自体は患部を治すための前向きな意味での身体の反応です。しかし現代医療を含めた一般的な認識では、症状そのものを悪として見なし、炎症を抑え込もうとする傾向があります。消炎鎮痛剤や患部を冷やすなどの対処は、確かに炎症を抑えて痛みを和らげますが、修復自体には妨げになります。炎症を敵視するのではなく、身体が出来るだけスムーズに仕事を終え、患部の修復が早まるように考えていきます。炎症はその段階で自然と治まります。
治癒を早めるためには、酸素と血流の確保が重要です。呼吸を浅くし、血流を悪くする要因は様々です。特に冷えは大敵ですから、身体を冷やさないように気をつけます。患部を温める治療法は一般的ですが、血流は患部だけの問題ではありません。全身のレベルで血流を改善してあげないと、患部を温めてあげている間だけは血流が良くなっても、その治療を止めた瞬間から血行不良に逆戻りしてしまいます。下半身を中心に温め、冷え取り健康法を実践し、冷え体質自体を好転させます。また痛いからといって、動かさないでいるのも良くありません。無理のない範囲で動かすようにしてください。関節が硬直化してしまうと、炎症が治まっても、肩関節の動きが制限されてしまいます。
一義流気功による施術は、呼吸や血流の環境を根本から整える効果があります。より早い回復を目指す時には、是非、ご活用ください。慢性化された症状であっても、肩を動かせる範囲が大きくなるなど、その場で結果が出るケースも多くあります。