放射線は細胞を破壊する
放射線は身体に留まらず、ただ通過していきます。その時に細胞が壊され、これが被曝による被害となります。
強い放射線を浴びた場合には、皮膚に火傷のようなものを負い、免疫、脊髄が壊されます。一方、低いレベルで放射線を浴び続けた場合には、即座に明確な症状は出ません。統計的に見て、癌や白血病の患者が増えることから、何らかの障害が起こっていると判断されています。
癌や白血病にならなければ、問題は発生していないのか?
癌や白血病のような明確な病気という結果になって、初めて統計という数字になります。これは勿論、こうした病気にならないからといって、何も問題が発生していないという事ではありません。
直接の因果関係がないと思われるその他の病気、疲れ易い、体力が落ちたといった目に見え難い状態にも、被曝は関連していると考える方が自然です。
被曝という引き算と、自然治癒という足し算
同じように被曝をしても、病気になる人と、特に大きな問題もなく長生きする人がいます。
人間は放射線以外にも、健康を蝕む多くのマイナス要素に囲まれています。被曝はその中の一つであり、その意味では特別なものではありません。人の身体には自然治癒力が備わっており、日々、身体の損傷を回復させ続けています。
被曝は引き算であり、自然治癒力は足し算です。被曝による害を、自然治癒力で上回れば、そこに問題は生じません。
許容される被曝量の目安は一年で1ミリシーベルト
ほとんど健康に害を及ぼす心配はない被曝量の目安は、一年で合計1ミリシーベルトとされています。大気中の放射線量が常に0,08マイクロシーベルトだとすると、年間で0.7ミリシーベルトです。 こう考えると、更に日常的に(安全基準内の)汚染された野菜や魚、水を体内に入れ続けるような余裕はありません。
被曝を避ける + 身体をより健常にする
睡眠不足、身体の冷え、体内毒素の蓄積など、健康を害する要因は数多くあります。何も被曝だけが、私達の健康と命を脅かしているのではありません。また自然治癒力が弱まれば、結局、被曝にも弱い身体になるのです。
ですから重要なのは、被曝をできるだけ少なくしながら、身体の健康をより高いレベルに引き上げる事です。被曝だけでなく、健康は全体で考えていきます。
被曝しない時間を作る
レントゲンやCTスキャンを受けると、ある程度の被曝をします。ですから被曝のダメージが蓄積されないよう、連続で多くの検査はしません。身体が回復されるのを待つ訳です。
日常生活での被曝も、同じように考えてください。放射線が強い地域に居続ければ、ダメージにダメージが重なり、やがて健康的なバランスが崩壊してしまいます。その地域から離れる、少しでも汚染されている食品や水を避けるなどして、被曝しない時間を作ってあげるのです。