健康食品・サプリメント業界
テレビや雑誌で、健康食品やサプリメントの広告を見ない日はありません。健康不安の波に乗って、健康食品・サプリメント業界は、巨大産業に成長しました。しかしその一方、健康な人間で溢れているのかと言えば、そうでもありません。むしろ健康上の悩みを抱える人は増え続けている印象が強くあります。このチグハグは、どこから生まれるのでしょうか。健康食品・サプリメントは、無意味なのでしょうか?
健康というものは、これさえ飲んでいれば大丈夫! という単純なものではありません。生まれ持った体質も全員が違いますし、食生活や睡眠、冷え、運動、ストレスなど、多くの要因が合わさりあって、その人の健康状態が決まります。健康食品・サプリメントの殆どは、この内の食生活部分を改善させる可能性を持つに過ぎません。しかし日常に溢れるそれらの広告では、それさえ飲んでいれば、健康状態が改善すると錯覚させるものばかりです。殆どの企業は、売ることばかりに必死で、真剣に消費者の健康を考えた活動は行っていません。
まずは害を減らす、引き算の発想
以前の栄養摂取が難しい社会においては、何かを摂取して健康になろうという「足し算の発想」は理に適ったものだったかもしれません。しかし現代は飽食の時代で、量の問題で言えばむしろ食べ過ぎです。また添加物や農薬など、食品そのものが汚染されている事を考えれば、このような状況においては、如何に悪い物を体内に入れずに出していくかという「引き算の発想」こそが理に適ったものです。
健康食品やサプリメントにお金をかける(足し算の発想)なら、同じお金を使って食事の質を上げた方が遥かに有益です。健康に害のある添加物や農薬が減る(引き算の発想)効用は、健康食品・サプリメント摂取の比ではありません。
引き算の発想は、他人はなかなか教えてくれません。生活の中で目に付く情報は、まずは広告枠です。広告枠を買って「食べ過ぎに注意」「半身浴で冷えを取ろう」といった情報を流す人はいません。自分から探す情報ではなく、生活の中で目や耳に入ってくる情報は、自動的に広告枠に偏るようになっています。誰かが儲かるための情報です。貴方が今この文章を読んでいるのも、自分で探したからです。確かにページの主旨は気療院の紹介ですが、その他にも、無料で出会える価値ある情報の提供というコンセプトがあります。
何かを足す前に、害になる要素を減らす。この発想に、多くの方は共感されます。この時に初めて、健康食品・サプリメントに、より大きな可能性が出てくるものだと考えます。食べ過ぎて、消化器を傷めて健康を害している人が、そのままの食事量に健康食品やサプリメントを足しても、おそらく大きな改善は期待できないでしょう。
- 食べ過ぎない
- 食事内容の質を上げる
- 毒の摂取を減らす
- 運動や冷え取りで代謝を上げる
健康の事を真剣に考えていったなら、こうした取り組みの方が優先順位は上です。それでも尚、上積みが欲しい時に、健康食品・サプリメントを考えていかれた方が良いと思います。内容が本当に貴方の身体のバランスを整えるものであれば、または元気づけるものであれば、大いに役立つ可能性も持っているのです。