心と身体、生き方の総合気療 東京都荒川区の気功治療院
一義流気功治療院

健康へ導く知恵

冷え取り健康法、実践

冷え取り健康法とは

冷え取り健康法は、進藤義晴先生が体系化し、提唱したものです。20年以上も前に最初の本が発行されましたが、以来長年に渡って支持され続けています。大阪市立病院の副院長であった同氏は、患者にこの冷え取り健康法を実践させました。その効果は素晴らしかったのですが、患者の治療回数が減り、薬の投与量も減ってしまった結果、病院経営自体が成り立たなくなる結果に。皮肉な事に、辞職に追い込まれてしまった経緯があります。根本的な心身の機能改善を行うアプローチであるため、病気や症状を選ばず、癌、婦人科病、糖尿病、心臓病、感染症、精神疾患など、あらゆる対象に効果を発揮します。
また私自身の臨床上においても、冷え取りは治療とは決して切り離せません。治療で折角状態が改善されても、日常生活によってまた損なわれてしまえば、結局は良くなっていきません。治療回数を頻繁にすれば、今度は金銭・時間面での負担が大きくなり、生活を犠牲にしてしまいます。指導によって冷え取り健康法を実践された患者さんは、治療効果を維持し、更に日常生活において上積みさえできるのです。実際に冷え取りを行った患者さんと、行わない患者さんとでは、良くなっていくスピードで明確な差が出ています。これは臨床上の事実です。

ただ、進藤義晴先生の理論を無修正でそのまま使うという事でもありません。昔の根性の座ったお人柄ですので、ストイックさが高いレベルで求められるからです。もっと多くの人に実践してもらうために、ソフトに敷居を低くして提唱しています。

冷え取り健康法の実践

この場合の「冷え」とは冷え性ではなく、下半身が上半身と比べて相対的に冷えている事を指します。下半身冷えの状態は、身体全体の機能低下とそのままダイレクトに結びつきます。つまりそれを改善させ(冷え取り健康法の実践)れば、身体機能が統合的に向上し、病気や症状を自分自身の身体で改善させ、治していく事が可能になるのです。自己免疫力・排毒機能が向上すれば、人間は自分自身の力で良くなっていけます。

具体的に下半身の冷えは、どのようにして改善していくのでしょうか?

まず第一に冷え取り専用靴下の着用を推奨します。天然素材100%、内側が絹、外側が綿の二層構造。これを重ねて履いて頂く事で、冷えから身体を守ります。また絹は毒素を排出させる効果がある事から、体内毒素の排出も同時に行います。重ねる枚数は多ければ多いほど、冷えを取る効果も、毒を抜く効果も向上します。こちらは治療用靴下として位置づけておりますので、品質を最優先させながら、金銭的にも無理のない範囲で設定しています。
サイズによって価格は変動しますが、一足1000円程度の設定です。重ねる枚数は、3足からスタートされるのが一般的です。症状が重い場合や早く良くなっていきたい場合には、枚数を増やします。ご希望の方は、施術の際にお譲りしますので、是非お試しください。通信販売でもお求めになれます。

第二に半身浴です。半身浴はもう一般的に知られていますが、その正しい入り方ついては情報が曖昧です。①水位はみぞおちまで。②腕は上半身なので湯につけない。③温度は38-39度。④入る時間は30分以上。この4つを必ず守ってください。
半身浴は下半身や内臓を温めながら、頭ののぼせを取るのに最適です。毒素の排出も半身浴中には活発になります。体調が悪い時、風邪を引いた時には、入る時間を長くして調整してみてください。
また半身浴と全身浴とを組み合わせ、全身の血行を良くする方が身体に適している方。足湯の方がより効果が出る方などもいらっしゃいます。個人のタイプについては、施術と同時に診断し、アドバイスできます。

第三は運動です。外部から温めなくても、人間には自力で発熱できる手段があります。ウォーキングやジョギング、ダンスなど、下半身を動かす運動によって身体を温めます。目安は軽く汗ばむ程度です。激しく滝のような汗でなくても構いません。運動後は汗によって冷やされないよう、気をつけてください。

第四は食べ物です。身体を冷やす陰性食品、温める陽性食品、どちらでもない中性食品がある事はあまり知られていません。これはあまり神経質になる事もなく、無理なく出来る範囲で陰性食品を減らすように心がけてもらっています。一切口にしてはいけないという極端な事は言いません。どれが陰性でどれが陽性かは細かく一つ一つを取り上げたらキリがありません。大きな法則として、「夏に収穫されたり、南国で生産されるものは身体を冷やす陰性食品」と覚えておいてください。
陰性食品にもこれくらいは大丈夫という許容範囲はあるのですが、コーヒーだけは、あまりに身体を冷やすので止めてもらうように指導しています。また砂糖も南国の物ですから、甘い物の摂り過ぎは意識して控えてもらっています。
また添加物は肝臓に負担をかけるだけでなく、身体を冷やす強い要因でもあります。一切添加物を入れないという事は現実問題として不可能ですし、そこまでやる必要はありません。しかし出来る範囲で添加物を入れないようにしてください。この少しの心掛けでも、身体は反応します。

冷えを改善させれば、身体は必ず機能を取り戻します。現代人は冷えている事が前提ですので、医学上のあらゆる臨床データは冷えている人間によるサンプリングです。冷え取り健康法を実践している人間は、このデータの外です。現代医学では起こり得ない改善例が、冷え取り健康法には多くあります。また不必要な毒素が脂肪と一緒に排出され、食欲も落ち着き、結果的に健康的なダイエット効果が出たという例も珍しくありません。

冷え取りと気功

冷え取り健康法を実践すると、気の質と循環が良くなります。この気レベルでの改善がなければ、身体と心が統合的に良くなっていく事もありません。気を改善させる手段として、一般的なのは内気功や太極拳、ヨガなどです。しかしこれらは趣味として行う分には良いのですが、一般の多くの方が実践されるには敷居が高い。健康のために気功教室に通ってくださいとアドバイスしても、現実的にはあまり意味ありません。
冷え取りであれば、靴下の重ね履きや半身浴といった敷居の低いアプローチで取り組みが可能です。また単純に健康効果だけを比較しても、内気功や太極拳、ヨガ以上の効果を発揮するのです。