心と身体、生き方の総合気療 東京都荒川区の気功治療院
一義流気功治療院

健康へ導く知恵

健康を害する三大要素

精神バランスの悪さ、体内毒素の蓄積、身体の冷えへの無防備さ、これが日常生活の中で、健康を害する原因となる三大要素です。現代人が日常生活の中で陥り易い、最も注意すべき三点です。

精神バランスの悪さ

まず第一に思い当たるのが、ストレスではないかと思います。ストレスとは精神的な緊張の事で、必ずしも悪者ではありません。むしろ適度なストレスは、人間を結果としてより健康に導いていきます。問題とされるべきは、行き過ぎたストレス、ストレス状態の長時間の継続です。
ストレス状態においては、自律神経は交感神経が優位な状況にあります。自律神経は交感神経と副交感神経の切り替えとバランスで成立し、交感神経は自動車のアクセルに該当します。積極的に活動していくための身体環境を整えます。一方、副交感神経はブレーキです。ゆったりとリラックスし、免疫機能を高め、細部に渡って身体の修復を行います。 行き過ぎたストレスを受けたり、ストレス状態が長期化すれば、自律神経は副交感神経に充分に切り替わりません。身体を修復するスイッチに切り替わらないまま長い時間が経過すれば、当然、その歪は大きなものになります。ガンに感染した多くの方が、継続的なストレスを経験しているとも言われています。
一方、ストレスが何もないような状況もよくありません。免疫の過剰反応など、副交感神経が常に優位である弊害も起こりますし、結果として充分なリラックスからも遠ざかります。刺激がなければ、人間の精神はぼやけます。心が躍動せず、無感動になります。心と身体は繋がっていますから、心の停滞は身体機能低下に結びつきます。また無感動な状態を、心の底ではツマラナイと感じますから、それが実は潜在的なストレスになります。充実感のなさが、本当の意味でのリラックスから遠ざけてしまいます。山があるから谷もあります。適度なストレスとリラックスのリズムが、身体機能を正常に保ってくれます。

また感情を徒に抑制してしまうと、心はバランスを狂わせます。怒りや悲しみといったマイナスイメージの強い感情であっても、実は心に溜まってしまった毒を浄化する作用があります。浄化の機会を失えば、その反動は、やがて何らかの形で身体に表面化します。例えば押し殺した怒りの蓄積が、肝臓を傷めたり、骨格を歪ませるようなケースもあるのです。

※ 精神の問題については、「心の健康1」 「心の健康2」 「心の健康3」 「正しいが、楽な生き方」 を。 身体と心との関係については、「身体と心は繋がっている」 を、ご参照ください。

体内毒素の蓄積

デトックスという言葉は、WEB上や書店などでも多く見られるようになりました。健康のために体内毒素を排出する考え方は、日本ではかなり浸透してきています。ではこの体内毒素とは、何なのでしょうか? 一般的には、水銀や鉛などの金属、老廃物などを指しています。イメージとしては、有害物質の蓄積=体内毒素の蓄積ではないでしょうか。
ここで注意したい事は、無害と考えられる物質であっても、身体がそれを持て余した時点で毒に変わるという事です。ビタミンやカルシウムに有害なイメージはありませんが、過剰摂取は人体に害を与えます。また食べ過ぎれば、有害成分とは別の問題として、消化吸収を持て余します。量的な問題で消化器に負担をかければ、これも毒として捉えられます。単なる水であっても、排出が滞れば毒と変わります。これを東洋医学では水毒と呼びます。

また毒素の入り口は、食べ物からだけではありません。皮膚を入り口にした経皮毒、心が生み出す毒なども認識しておく必要があります。

※ 体内毒素の蓄積について、詳しくは、「毒出しの重要性」 をご参照ください。  

身体の冷えへの無防備さ

冷えは人間にとって大敵です。元々人間はアフリカに起源を持つと言われており、温暖な地が本来の生きる場所です。他の哺乳類と比べてみても、これ程寒さに弱そうな身体は、そう見当たりません。寒い地域にも分布していますが、これは身体の適応以上に、寒さを凌ぐ家、衣服、暖房器具といった文明の力に拠るところが大きいのです。但しその寒さ対策は、日本においては不十分であると評価せざるを得ません。相対的に体温が下がる下半身に対して、あまりに無頓着過ぎます。また浴槽で身体を温める方法も、温度設定が高過ぎています。 
この身体の冷えは、身体機能全般を衰えさせる方向で波及していきます。また現代社会は毒が多く、それが身体をより冷え易くしています。一昔前であれば帳尻が合っていたものが、今では、適切な冷え対策をしていかないとバランスが取れなくなってきています。

※ 身体の冷えについては、「冷え取り健康法」の項目を是非ご覧下さい。


またこの3者は別々に存在するのではなく、相互に深い関わり合いを持っています。例えば、ストレスが溜まれば体内毒素の蓄積が 促進され、冷えも助長します。冷えれば排毒機能が衰えて体内毒素が蓄積される結果になり、また脳充血を引き起こしてストレス を感じ易くなります。