精神科、心療内科による心の治療は、精神薬が中心になっています。というのも、心の問題を心から治療するのは非常に困難であり、人生経験や器などが要求されるケースが大きいからです。別の言い方をすれば、それは曖昧とも表現できます。
現代医療は明確さ、科学的である事を強く求めます。精神薬が治療の中心となるのは、当然の流れなのかもしれません。特に日本ではその傾向が強くあります。
ですが投薬による精神医療には限界があり、しかもその限界は、早い段階で訪れるのです。精神医療の成績は、お世辞にも優秀であるとは評価できません。それは何故でしょうか？
精神疾患は脳の病気ではない
精神科医の多くは、精神疾患を脳の病気だと認識しています。ですがそれは事実ではありません。
精神薬を施せば、症状が軽減されるケースがあります。精神薬とは脳内ホルモンの調整を行うもので、気分の表面的なバランス取りにしかなりません。精神科医はその結果を見て、精神疾患を脳の病気であると誤認してしまっています。また人間の心と精神は脳にあるという誤解も、事実判断を誤らせています。
精神薬では心の問題は何も解決しない
確かに人間の感情や気分は、脳内ホルモンに大きく影響されます。けれど脳内ホルモンが心を作る訳ではありません。心が先に動き、次にホルモンの分泌が促されるのです。脳は精神の動きを後から追いかける関係にあり、まず最初に精神、心が有りきなのです。
精神薬は後から追いかける脳の反応を狂わせます。精神の本体と脳との間にギャップが生まれ、奇妙な関係性になります。自覚としては心が薬によって落ち着いているように見えても、潜在意識では乱されています。つまり、問題は何も解決していないのです。
カウンセリングでは、心の表面しか扱えない
一般的なカウンセリングは、ただ話を聞いてもらうだけのイメージが強いものです。明確な答えをカウンセラーから期待していると、拍子抜けしてしまうかもしれません。けれどだからこそ、カウンセリングには効果もあります。
話をしている内に、
- ・心に溜めた毒を吐き出す
- ・自分の心に整理をつける
という二点の効果が期待できます。
ただカウンセリングで扱えるのは、あくまでも心の表面上だけです。自分で考えて到達できる部分には、実はその人を苦しめている根本原因は存在しません。
心の表面上でのバランスを取るのが上手くなるので、症状や状態が改善するケースもあります。しかし問題の本質は何も変わっておらず、見えない所で心に負担をかけ続けています。
潜在意識の深い部分に隠れる心の異常反応（心のエラー）
心の大きな問題の背景には、何らかの形で「心の異常反応（心のエラー）」が大きく関わっています。逆に言えば、心の異常反応を抱えずに、心の問題が深刻なレベルに到達するケースは殆どあり得ません。
心の異常反応（心のエラー）とは、知性の目では何の脅威でもないものを「怖い」｢不安」と感じ取ってしまうものです。潜在意識の領域にあり、理性の目には届かない所に隠れているような形です。
心にも自然治癒力があり、潜在意識であっても実は「理性」が正体です。潜在意識の理性が働くからこそ、肉体と同じように心にも自然治癒力が発揮されるのです。
ところが心の異常反応は、潜在意識の理性には見えません。見えなければ解決もできません。ただよく解らない場所から、「怖い」「不安」という感情のエネルギーが放出されるのは理性によって察知できます。この負のエネルギーに翻弄される訳にはいかないので、懸命に抑えつけてバランスを取ろうとします。
抑えつけは万能ではなく、異常反応の突き上げの大きさによっては、抑えを突破されてしまいます。度々、突破を許せば、その人の心は正常ではいられません。潜在的に絶えず脅威を感じ続けていなければならず、これが鬱病、パニック障害などの心の症状に繋がります。
一義流気功なら、心の状態を根底から改善できる
心の異常反応（心のエラー）に取り組まなければ、心に起こった問題を根本からは解決できません。
休んでエネルギーが回復したり、考え方のクセを変えたり、このような一般的な心理療法でも効果が発揮されるケースは多くあります。けれどそれは問題の根本が解決したというよりも、「表面上の心のバランスが取れるようになった」という変化に留まります。精神薬に至っては、感情や気分の表面上の調整に過ぎません。問題は解決されたのではなく、むしろ「見えなくなった」と解釈するのが妥当です。
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心の異常反応（心のエラー）へのアプローチについては、「一義流 独自の精神気功」をご覧ください。
