椎間板ヘルニアの原因と治療法! 種類別症状と対策

身体問題

普通に生活している人が、ある時、痛みや痺れを感じて医療を受診する。そこで告げられる原因の中に、椎間板ヘルニアがあります。椎間板ヘルニアとは何なのか、どのような治療法があるのか、を解説します。

椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニアは、背骨を形成する一つ一つの骨(椎骨)の間にある椎間板が変性・損傷し、内部の髄核が外に飛び出して神経を圧迫する状態です。この圧迫が脳や脊髄、神経根(神経の根もと)に伝わり、しびれや痛み、運動障害等の多彩な症状を引き起こします。

背骨と椎間板の基本構造

背骨(脊椎)は、24個の椎骨が積み重なった構造。椎骨それぞれの間に「椎間板」と呼ばれるクッション材が入り、衝撃を吸収します。椎間板は中心のゲル状物質「髄核」と、その周囲の繊維質の「線維輪」からできています。加齢、繰り返しの負荷、外傷などで線維輪が弱くなると、強い圧力がかかったときに髄核の一部が飛び出してしまいます。

椎間板ヘルニアの仕組みと主な原因

椎間板は普段から体重や運動の衝撃を受け続けるため、加齢によって水分が減少し弾力性が低下します。また、不適切な姿勢による反復的な負担、デスクワークや中腰作業、重いものを持ち上げる動作、交通事故やスポーツによる外傷などが発症リスクを高めます。遺伝的素因、喫煙、肥満、ストレスも椎間板の老化・劣化を早める要因です。

椎間板ヘルニアの発生過程

  1. 加齢・損傷などで椎間板の線維輪が薄く脆くなる
  2. 重圧やひねり動作が加わる
  3. 内部の髄核が圧力により線維輪を突き破り外に飛び出す
  4. 飛び出した部分が脊髄神経・神経根を圧迫し症状が出現

発生しやすい部位

  • 頚椎(首) 
  • 胸椎(胸)
  • 腰椎(腰)
    とくに腰椎4番目・5番目の間(L4/L5)、腰椎5番目と仙椎の間(L5/S1)で多く見られます。

【種類別】椎間板ヘルニアの症状と日常生活への影響

  1. 頚椎ヘルニア
    首元で神経が圧迫される影響で
  • 首・肩・肩甲骨付近の鈍痛や張り
  • 腕や指のしびれ・脱力・違和感
  • きめ細かな作業やボタン掛けがしにくくなる
  • 稀に歩行障害や排尿障害を生じる場合も
  1. 胸椎ヘルニア
    発症自体はまれですが、
  • 背中(脊柱起立筋周辺)の痛みや違和感
  • 胸前部やわき腹にしびれ
  • 胃腸症状や心臓の不調と間違われることも
  • 足の感覚障害・運動障害をきたす可能性があり、日常動作に支障を及ぼすこともある
  1. 腰椎ヘルニア
    最も多いタイプ
  • 腰痛、臀部から太もも、ふくらはぎまでの痛みやしびれ
  • 坐骨神経痛(お尻から太もも裏、ふくらはぎ~足先へ放散する激しい痛み)
  • 足・足指の筋力低下、つまずきやすさ
  • 立ち上がりや歩行困難、慢性的な違和感
  • 重症例では排尿や排便の障害、感覚消失(馬尾症候群)

椎間板ヘルニアの診断方法

  1. 問診:症状の経過、きっかけ、生活習慣を詳細に確認
  2. 理学所見:感覚・筋力・腱反射テスト
  3. 画像検査:
  • MRI…椎間板の突出と神経組織の圧迫状態が最も詳しく分かる
  • CT・X線…骨の異常や椎間板の変性、狭窄の確認

さらに神経伝導速度検査、ミエログラフィー等が併用されることもあります。

椎間板ヘルニア、治療の選択肢と特徴

保存療法(まず優先される)

  • 安静や鎮痛薬・消炎鎮痛薬(NSAIDs)による痛みのコントロール
  • コルセットやサポーターで腰・首を固定し負担を軽減
  • 温熱療法や電気治療、けん引療法、血流改善を目的としたマッサージ
  • 理学療法士指導下で体幹筋トレーニング、ストレッチ、姿勢改善指導
  • 神経ブロック注射:強い痛みに有効
  • 半数以上で数カ月以内に症状が軽快し、後遺症を残さず日常生活に復帰可能です

手術

保存療法で十分な効果が得られない/症状が進行/運動・排泄障害出現時に行う

  • 髄核摘出術(従来法)
  • 内視鏡下椎間板摘出術(低侵襲・早期回復)
  • 顕微鏡下手術、レーザー治療など多様な方法
  • 全身状態やヘルニアの位置・大きさにより術式を選択

手術のメリット/デメリット

  • 即時的な神経圧迫の解除・疼痛軽減
  • 一時的な再発の可能性や、術後の筋力低下、合併症(感染・出血)リスクあり
  • 入院期間は短縮傾向、社会復帰は早ければ1週間前後の場合も

最先端・補完的治療

  • ハイドロリリース注射、PRP療法(再生医療)、超音波・高周波治療
  • 漢方薬や鍼灸、整体などの補助療法は医師と相談のもと安全に活用

慢性化・再発予防と日常管理

再発防止とQOL維持には本人の努力が不可欠

  • 毎日のストレッチと腰痛体操(体幹筋や殿筋の強化)
  • 正しい姿勢の徹底(椅子・机の高さや座り方、枕・マットレスの見直し)
  • 適切な体重コントロールと栄養バランス
  • 生活の中で定期的な休憩とリフレッシュ
  • 長時間同じ姿勢でのPCやスマホ利用を避ける
  • 喫煙・過度な飲酒の抑制
  • 疾患管理のために定期的な外来通院と検査、自己記録を続けることも有効です

他部位のヘルニアも要注意

椎間板だけでなく、身体にはさまざまなヘルニアがあります。

  • 鼠径ヘルニア:鼠径部(足の付け根)で腸が飛び出す。主に男性や高齢者に発生
  • 臍ヘルニア:へその周囲に腸や組織が突出
  • 切開ヘルニア:手術後のキズ痕部から腸などが脱出
  • 食道裂孔ヘルニア:胃の一部が胸腔側に脱出し逆流性食道炎の原因に
  • 脳ヘルニア:脳の一部が頭蓋内部の別のスペースへ押し出される緊急事態
  • その他:スポーツで生じる筋膜ヘルニアや、腹圧の急上昇による特殊型ヘルニア

【実際の例や疑問Q&A】

Q1. 椎間板ヘルニアは自然治癒するの?
A. 大人の椎間板ヘルニアの多くは保存療法で数週間~数カ月以内に痛みやしびれが改善。飛び出したヘルニア自体が生体反応で小さくなる場合もあります。

Q2. 仕事やスポーツ復帰の目安は?
A. 症状消失・機能回復後リハビリを経て、医師の許可があれば早期復帰可能。重労働や競技復帰は、筋力・柔軟性回復後に徐々に行うことが重要

Q3. 日常生活で特に避けるべき行動は?
A. 落ちている物を腰だけ曲げて拾う、長時間の座位や立位、無理な体勢での作業は避けましょう。急な動きや重量物運搬はリスクあり

Q4. 子どものヘルニアもある?
A. 多くは外傷・激しいスポーツがきっかけ。症状に応じて保存療法が主体、成長過程では予後が良好であることが多いです

一義流気功では、どう対応するの?

それでは一義流気功では、椎間板ヘルニアにどう対応するのでしょうか。一人一人に合わせたアプローチの中で、筋肉や骨格の問題、血流の問題、場合によってはメンタルの問題を解決していきます。

筋肉の機能を向上させる/血流を促進させる

椎間板ヘルニアを発症させるプロセスに、筋肉の劣化、血流の悪化があります。医療での保存療法では、この原因に対してのアプローチが十分ではありません。硬直した筋肉をゆるめ、骨格の歪みを修正し、全身の血流レベルを上げて、自然治癒できる環境を整えます。

現代医療では、なぜ筋肉と血流への対応が不十分なのか?

よく「現代医療の限界」といったフレーズを見かけます。ただ筋肉と血流に関しては、技術的には、普通に十分にその範疇にあります。ただ事、筋肉の硬直、全身の血流、に対しては、おおよそ関心が薄い。整体やマッサージなどの技法で硬直をゆるめたり、目的のために練り上げられた体操やストレッチなどの指導を行う体勢がありません。

ここには、保険診療の功罪があると考えられます。医療保険制度は、平等に質の高い医療サービスを提供できる、素晴らしいシステムです。ただ医療現場からすれば、自由を束縛される側面もあります。筋肉の硬直をゆるめるという方向性を、保険制度はあまり想定していません。保険診療の外側で医療行為を行えば、全てが自由診療、患者の10割負担です。結果として、どうしても筋硬直や血流の問題に関しては、不十分な対応で放置されます。

潜在意識から、情報を引き出す

潜在意識は、自身の肉体について完全に把握しています。そこから情報を引き出すことで、最善の取り組みが導き出されます。例えば、筋肉、血流の問題と言っても、その内実では様々な要素が複雑に絡み合っています。どの筋肉がどう硬直しているのか、血流を悪くさせているものは何か、といった詳細な状況が判明します。その背景にメンタルがあるなら、その分野も対象になります。

一義流気功では、治療、日常生活上での本人に取り組みは、全て潜在意識から得られる情報に基づきます。これにより、通り一遍ではない、一人一人の状況に合わせた細やかな対応が可能になります。

先天的に半身が弱いケース

生まれつき、左右いずれかの半身が弱い人がいます。左半身の弱い人であれば、正中線で左側は全て弱くなっており、筋肉の強さもそこに含まれます。椎間板ヘルニアの直接的な原因は筋肉や血流かもしれませんが、その背景に、先天的な半身の弱さがあるケースも珍しくありません。これを修正することで、自然治癒、再発防止の大きな助けになります。

まとめ

椎間板ヘルニアは、椎間板の損傷や変性によって神経が圧迫され、腰痛や手足のしびれ、動きにくさなど幅広い症状が引き起こされます。発症や再発の背景には筋肉の硬さや血流の滞り、体質的傾向、さらに日常生活の習慣や心理的ストレスが複雑に絡み合っています。現代医療では保存療法や手術、リハビリテーションなど様々な治療法が用いられています。ただその中で、筋肉の硬直や全身の血流については、対応が不十分になるシステム上の事情もあります。

一義流気功では、筋肉や血流を整えるのが基本軸です。施術者がクライアントの潜在意識に深くアクセスし、本人も気づかない体や心の状態——筋肉の硬直部位や血流障害、感情や過去経験の影響まで——を感じ取ります。その情報をもとに、個々の遺伝的要素や生活習慣、メンタルも含めたオーダーメイドの施術や日常アドバイスを行います。これにより、表面的な対症療法にとどまらず、本質的な回復と持続的な健康維持をめざします。

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