未病とは何か?その正体と改善方法を気功治療のプロがお伝えします

心身の健康

未病という言葉と概念は、近年、一般にもかなり浸透してきた印象です。「病気の一歩手前」くらいの捉え方が、標準的でしょうか。この記事では、未病とは何なのか?どう改善するのか?を詳しくお伝えしていきます。

未病とは何か?

未病(みびょう)という言葉は、東洋医学や予防医療の世界で重要な意味を持つ概念です。健康と病気の間に存在する、はっきりとした診断の下されない不調や違和感、言い換えるなら「病気ではないが、健康とも言い切れない状態」を指します。身体や心に微妙な違和感、だるさ、重さ、原因のわからない不調を感じる時、それらが未病に該当します。中国医学の古典『黄帝内経』などにも、未病を治すことこそ名医の証であると記されています。現代においては、この未病段階でケアすることで大きな病気を未然に防ぐ重要性が再認識されています。

未病が病院の検査で発見されないのは、何故?

未病に該当する段階では、血液検査やレントゲン、MRIなど現代医学で利用する各種検査では異常値や明確な疾患が見つからないことがほとんどです。現代医学の検査は、疾患がある程度進行し、数値として異常が表れて初めて診断がつきます。未病は、数値化される前、肉体や心が発している微細なシグナル、不調や違和感が可視化しきれていない段階です。例えば慢性的な疲労、寝ても取れないだるさ、頭重感、イライラや不安といったものが、検査上は異常なしとされても本人には確かな違和感として現れます。現代医学の強みは明確な疾患や急性症状への対応ですが、未病段階は見逃されがちです。

より理解しやすいよう、ざっくりと表現すると「よほどの異常でないと、病院の検査では何も出てこない。それ未満の体調不良は、異常なしと扱われる」ということです。ただ逆に、体調面では何の自覚もないのに、血液検査などで数値の異常が発見されるケースもあります。例えば、肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、異常を体感で気付くのは困難とされています。必ずしも明確な異常の前に、未病がある訳ではありません。

未病な主な症状とチェックリスト

未病のサインとして現れる主な症状には様々なものがあります。下記にまとめたチェックリストを参考にしてください。

― 朝起きるのがつらい、寝ても疲れが抜けない
― 頭が重い、集中できない
― 肩こりや腰の重さが慢性的にある
― 食欲が安定しない、胃腸の調子に波がある
― イライラや気分の落ち込み、不安感が続く
― 手足の冷え、むくみが気になる
― 風邪をひきやすい、回復が遅い
― 生理不順や更年期のような症状が出ている
― 顔色がすぐれない、クマや肌荒れが気になる
― 運動してもなかなか体が温まらない、汗が出にくい
― 便秘や下痢を繰り返す

これらのうちいくつかに心当たりがある場合、未病の状態に差し掛かっていると言えます。

一般的な未病の改善方法

未病の改善には、自身への丁寧な観察と、早期に対応する姿勢が求められます。色々なアプローチが存在し、各分野で推奨されています。

現代医療

現代医療では、未病は予防医療や健康指導の文脈で扱われます。一般的には規則正しい生活習慣の維持、ストレスマネジメント、適切な運動や食生活の指導が中心です。

健康診断や人間ドックで“異常なし”といわれても、なんらかの不調を訴える場合は、症状を医師に伝え、生活習慣病や隠れた慢性疾患のリスクについて早期チェックを受けるのが推奨されます。特に高血圧、糖尿病、メタボリックシンドロームにつながるリスクは“未病”段階から芽を摘むことが大切です。極端な異常値でなくても、生活習慣をより正常値に近づけるように工夫することで、未病が改善されるケースも多いでしょう。

心理面ではうつ症状や自律神経失調も未病の一種と考えられており、カウンセリングやメンタルサポートも選択肢となります。

鍼灸、漢方

古くから東洋医学では、未病を治すことが医者の本分だとされてきました。鍼灸や漢方は、体質や体調の“気・血・水”のバランスを整えることを目的としています。症状が漠然としていたり原因不明の場合にも、脈診や舌診、問診を通じて身体全体の状態を読み取ります。鍼灸ではツボや経絡を刺激し、気の流れや血液循環を促進させることで体調の底上げを目指します。漢方薬は各人の体質や症状に合わせて選ばれ、冷えや疲れ、慢性疲労、胃腸虚弱など多様な未病段階の不調に使用されます。病院や検査で異常がない場合でも、東洋医学の視点での診断と治療が役立つ場合が多々あります。

未病の解決という分野では、現代医療よりも、こちらの方が専門性が高くなります。現代医療は「病気を治す発想」であるのに対し、鍼灸や漢方では「肉体の機能をより健全にする発想」です。現代医療は、極端な話、未病は病気ではないので手が出せません。しかし鍼灸や漢方では、肉体をより健康にするという方向性の中に、未病の解決を含ませられます。

整体

整体では骨格や筋肉、関節の歪みを矯正し、身体のバランスを整えます。生活習慣や姿勢の乱れから起きる未病状態に対し、全身の調和を回復させる技術が用いられます。コリや痛み、身体の違和感、運動機能の低下を早期に改善します。自然治癒力の活性化を重視した施術を受けることで、未病の段階から心身のメンテナンスを行う人が増えています。

健康食品、サプリメント

健康食品やサプリメントは、食事だけでは補い切れない栄養素を補助する役割があります。特定のミネラルやビタミンの不足、疲労回復、腸内環境のケアを目的に選ぶ人も多いです。未病段階での体調管理としては、“過度な摂取やバランスを欠いた選び方”には注意が必要ですが、信頼できるメーカー・専門家のアドバイスを受けることで安全に健康維持へ役立てられます。腸内フローラ改善、抗酸化作用、アンチエイジング分野も注目されています。

食事、運動、睡眠などの生活改善

生活習慣の見直しは未病対策の基本です。

食生活

食生活は、栄養素のバランスと、過剰摂取の抑制という大枠の中で考えます。食事のバランスは、個人的な体質、嗜好、年齢を元に組み立ててください。一般的には、和食中心で旬の食材、発酵食品を取り入れ、加工食品や人工添加物、過剰な糖質や脂肪の摂取を控えるという方向性で、概ね、目的は達成されます。ただカルシウムが不足ぎみ、塩分が過剰になる傾向もあるので、そこは意識してください。また個人の嗜好もありますから、要点さえ踏まえておけば、必ずしも和食を中心にする必要はありません。

運動

運動不足から、血行不良、自律神経の乱れ、睡眠の質の低下などを招きます。適度な運動習慣は、体を健康に機能させる上で必須だと考えてください。基本は、まずよく歩きます。一日に15分程度は、最低でも連続で歩くようにしてください。ちょっと急ピッチくらいが、ちょうど良いです。ランニングも良いですが、健康を目的にするなら負荷はウォーキングで十分です。その上で、全身のストレッチも重要です。体操、ヨガ、ピラティス、スポーツなど、自分に合ったものを取り入れるのも良いです。楽しみながら継続させましょう。

入浴

入浴はきちんと習慣にして、肉体を清潔に保ち、冷えを遠ざけておきましょう。湯舟に浸かる温度と時間は、38~39度、30分以上が最適できです。40度を超えてくると、逆に体の芯は温まり難くなります。ぬるま湯に長時間、浸かることで、熱が体の内側奥まで浸透します。血流を良くし、自律神経を整える強力な手段です。

睡眠

睡眠は、集中メンテナンスです。この機会を日頃から必要十分にとる重要性は、誰でも分かっています。ただ忙しかったり、寝る前の楽しい時間を長く過ごしたかったり、と睡眠時間を短くして、それが習慣化している人も多くいます。短期間であれば目立って実害もありませんが、どこかでバランスが取れなくなります。ショートスリーパー、ロングスリーパーと個人差はありますが、6時間以上、できれば7時間は睡眠時間に充てたいです。

良い睡眠には、自律神経の状態と肉体疲労が重要です。寝る3,4時間前からは、ゆったりと過ごして副交感神経を優位にしておきます。そして日中には、体をちゃんと動かして、ある程度は疲れた状態にしておきましょう。

一義流気功治療院では、未病にどう対応しているの?

それでは一義流気功では、未病をどう捉え、対応しているのでしょうか?

未病は、体の運営レベルの一段階

一義流気功では、未病を一つの段階として捉えています。その時点での身体機能が、肉体を改善させていけるのか?それとも悪化させてしまうのか?という尺度のスケール上で、悪化させ始める境界線上を未病の入り口にしています。

これはその時の症状や健康レベルとは、また別の話です。上がっていけるのか、下がってしまうのか、その機能だけに着目しています。未病よりも上にいればいる程、体は力強く健全な状態を獲得します。そして未病の境界線から下がれば下がるほど、体は悪化していきます。

このスケールが上がると、今度は好転反応も出やすくなります。好転反応とは、肉体が良くなる過程で現れる症状ですが、この症状だけを見ると未病と見分けがつきません。体の運営レベルがどこにあるのか?その症状は、未病以下に追い込まれた状態で出ているのか?それとも力強く改善されている姿なのか?その見極めが重要です。

潜在意識から情報を引き出す

現在の肉体の状況、出ている症状の意味は、自身の潜在意識であれば正確に判断ができます。今、体のどの運営レベルのあるのか、治療機会の度に、ほぼ必ず明らかにしています。これによって、普段、出ている症状の意味も判明します。本人からすると、好転反応という知識があっても、そこにある症状が悪くなって出ているのか、良くなろうとして出てくる好転反応なのか、区別がつきません。そこを潜在意識から知れるというのは、やはり多くの方にとって安心できる要素です。

まとめ、結論

未病とは、病院の検査では異常が見つからないものの、だるさや気分の不調など、はっきりとしない不調が現れる状態を指します。現代医学では、この未病に積極的な対応が難しい一方、東洋医学や鍼灸、漢方では「未病を治す」ことが重んじられ、身体全体のバランスや体質改善を中心にアプローチします。整体では骨格や筋肉の調整で体の調和を目指し、健康食品やサプリメントは不足しがちな栄養素を補います。また、食事・運動・睡眠などの生活習慣の見直しも重要です。

一義流気功では、未病を体の運営レベルの境界線と捉え、潜在意識から現在の状態や症状の意味を探りながら、根本改善を図ります。未病を早期に察知し積極的にケアすることが、将来の健康維持に繋がります。

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