中高年のフレイル対策:食事・運動・気功の効果的な実践法

心身の健康

フレイルとは、年齢を重ねるにつれて体や心の元気が少しずつ弱まり、健康と介護が必要な状態のあいだにある段階を指します。体力が落ちて疲れやすくなったり、食欲や気力が減ったり、人との交流が少なくなるなど、いくつもの変化が重なって現れます。

日本では高齢化が進み、元気に長く暮らすためにフレイルへの理解が欠かせないと言われるようになりました。フレイルは早めに気づいて対応すれば、元の暮らしに戻れる可能性も十分にあります。食事や運動の習慣を整えたり、人とのつながりを大切にしたりすることで、健康寿命を延ばせるのです。

本記事では、フレイルの意味、原因、生活への影響、そして予防や改善の方法を分かりやすく紹介します。

フレイルとは何か?

フレイルの定義と背景

フレイルは、年齢を重ねることで体や心の元気が弱まり、健康な暮らしと介護が必要な段階の間に位置する状態です。筋力や体力の低下、認知機能や気力の衰え、社会とのつながりの少なさなどを含めて、多方面の弱まりが現れます。2014年、日本老年医学会が世界的な医学用語「Frailty」から、今の社会に即した課題として導入しました。

なぜ注目されているか

近年、日本でも高齢者が急増しています。平均寿命が延びる一方、心身が弱って要介護のリスクが高まる人が増えています。フレイルは、「可逆性」を持ち、早めに気づくと元気な暮らしへ戻せる性質があります。筋力や体力の低下だけでなく、気持ちや意欲、社会とのつながりの減少も影響します。身体的・精神的・社会的な側面すべてに目を向ける新しい健康課題として注目されています。

中高年におけるフレイル発症率と社会的背景

日本では65歳以上の約10~20%がフレイル状態とされ、75歳を過ぎるとさらに割合が高くなります。核家族化や一人暮らしの増加、外出機会や社会参加の減少、運動・食生活の偏りといった社会的状況が重なり、無理なく健康を守る方法への関心が高まっています。

フレイル予防の重要性

フレイルは適切な生活習慣や運動、栄養管理、交流機会の増加などで進行を防いだり改善したりできます。早く気づいて対策することで、要介護状態に進まず、健康寿命が延び、自分らしい毎日を送れる人生を維持できる点に意義があります。今、自治体や医療機関によって多様な予防支援も広がっています。

フレイルの主な原因と影響

フレイルの主な原因

フレイルはさまざまな要因が重なることで進みますが、中心となるのは加齢、生活習慣の変化、栄養や運動不足、そして社会的な孤立です。

まず加齢による筋力や体力の低下が大きな要因です。年齢を重ねると日常生活の動きがゆっくりになり、疲れやすくなります。筋肉量の減少は体を支える力まで弱めてしまい、立ったり歩いたりといった基本動作にも影響します。

栄養不足も大きな問題です。高齢になると食欲が落ち、噛む力や飲み込む力も衰えるケースが増えます。特にたんぱく質やビタミン、ミネラルの不足は筋肉の減少や免疫力の低下につながりやすい傾向があります。

運動不足もフレイルを進める要因です。体を動かす機会が減ると筋力の低下が加速し、外出が億劫になることでさらに活動量が落ちてしまいます。日々の軽い運動でも、筋力や体力維持に重要な役割を持ちます。

社会的孤立も見逃せません。定年退職や家族構成の変化、友人や地域との交流機会の減少などにより、社会のつながりが薄れると気力や生きがいも弱まりやすくなります。孤独や経済的困難もフレイルのリスクを高めてしまいます。

慢性的な病気や認知機能の低下も悪影響を及ぼします。心臓や呼吸器の病気、糖尿病、高血圧などの持病は体力や活動量を奪い、認知症やうつ症状も心身の活動性を下げやすくなっています。

フレイルが心身および生活にもたらす具体的な悪影響

フレイルが進行すると、体力や筋力の低下によって少しの動作でも疲れやすくなります。歩行速度が落ちて転倒の危険が増えたり、自宅での生活範囲も縮小しがちです。こうした変化は外出や趣味への意欲減退にもつながります。

また、食事量が減ることで低栄養状態になり、免疫力低下や病気のリスク増加も懸念されます。筋力の衰えで骨折のリスクが上がり、要介護状態へ進む可能性も高まります。

社会的な交流が減ると孤独感や不安も強くなり、気持ちの面まで影響します。意欲や気力がさらになくなることで認知症やうつなど心の健康面にも悪影響が広がる場合が多いです。

このような悪循環は「フレイルサイクル」と呼ばれ、フレイルが進むほど体力・気力・社会性が失われ、健康寿命の短縮や生活の質の低下につながる傾向があります。日常生活に必要な動作が制限されてしまい、自分らしい暮らしを維持するのが難しくなる危険性も少なくありません。

フレイルを改善・予防のための対策

食事によるフレイル対策

バランスの良い食事のポイント

  • 主食(ごはん・パン・麺)、主菜(肉・魚・卵・大豆製品)、副菜(野菜・きのこ・海藻)を揃えることが大切です。
  • 1日3回、規則正しく食事をとりましょう。(起きたてで食べると胃腸の調子の悪くなる人は、無理に朝食をとる必要はありません。ブランチ、ランチからのスタートで二食になっても大丈夫です)

重要な栄養素と摂取方法

  • たんぱく質:筋肉や免疫力の維持に欠かせません。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを毎食で手のひら1枚分を目安に取り入れます。
  • ビタミン・ミネラル:野菜、果物、海藻、きのこ類を意識して摂取します。
  • カルシウム・ビタミンD:骨を強くするため、乳製品や魚、きのこなどを活用します。

食習慣の工夫

  • 食欲が落ちている時は、間食や少量で高栄養のもの(ヨーグルト、豆乳スムージー、卵サンドなど)を活用します。
  • 噛む力が弱い場合は、やわらかく調理したり、ミキサーを使用した献立によって摂取しやすくします。

高齢世代向け具体的メニューと簡単レシピ

  • 豚肉と野菜炒め、鮭の塩焼き定食、ゆで卵とトマトサラダ、豆腐サラダ、納豆ご飯など。
  • 朝食の例:ハムとチーズのトースト、バナナと豆乳のスムージー。
  • 昼:鮭おにぎり、野菜たっぷりみそ汁。
  • 夜:豚肉生姜焼き、ほうれん草のおひたし、焼き魚の缶詰丼など。

運動・身体活動によるフレイル対策

基本運動(無理なくできる例)

  • ウォーキング:一日20~30分程度、正しい姿勢で、できれば外で空気を吸いながら歩きます。
  • 筋力トレーニング:椅子を使ったスクワット、かかと上げ運動、ゆったりしたペースで体への負担を減らします。
  • ストレッチ:寝たまま膝を左右に倒す、首・肩回しなどを毎日少しずつ取り入れて柔軟性を維持します。

日常への運動の取り入れ方

  • 買い物や掃除を歩きながら行い、普段の家事を運動代わりに使いましょう。
  • 公園の散歩、友人や家族と一緒に運動、趣味の園芸や軽い体操を組み合わせると続けやすくなります。

継続のコツと成功事例

日々の運動を続けるためには、取り組み方や環境が大きく影響します。家族や友人と一緒に歩いたり体操をする機会があると、会話や交流も生まれ、楽しさや習慣につながるケースがよくみられます。誰かと予定を合わせて出かけることで「今日は一緒に歩こう」という気持ちも起きやすくなり、自分だけでは続きづらい時期も乗り越えやすくなります。

また、散歩や体操を始めた高齢者の中には、数週間で体力がアップした実感を得て活動的になった、外出や趣味への意欲が増した、といった体験報告がよく伝えられています。最初は短時間や距離から始めて「今日は10分歩けた」「片足立ちで5秒キープできた」といった小さな目標を達成していくと、次の挑戦へ前向きな意欲が湧いてきます。

このように、自分に合ったペースで楽しみながら継続することが、健康維持とフレイル予防の大きな支えとなります。

気功の役割とフレイル対策

気功は、体内の「気」の流れを整え、心身のバランスを回復させる伝統的な健康法です。一義流気功では、潜在意識と交流する独自の技術や、体と心を同時に癒すアプローチが重視されています。施術や自主練習を通して、誰でも分かりやすく始められるよう工夫が施されています。

気功の実践により、筋力や柔軟性を高めるだけでなく、気持ちの落ち込みや疲労感の改善が期待できます。特に、呼吸を深く整える方法やゆったりした動作で、自律神経が安定し、認知機能低下や転倒のリスクの減少、生活の質向上につながると報告されています。

おすすめの気功法は、毎朝の深い腹式呼吸、立ったまま全身をリラックスさせて気を巡らせる基本体操、手をゆっくり動かしながら肩や腰の緊張をほぐすなどが中心です。初めての人でも、5~10分程度の練習から始められる内容で、日常生活の合間を利用して無理なく継続可能です。

一義流気功治療院では、フレイルにどう取り組んでいるの?

一義流気功の体験者からは、気功による施術を受けてから、こりや鈍さが軽減し、実際に身体の動きや表情が元気になった、という声があがっています。運動機能の回復を強く感じ、趣味のスポーツや外出の意欲も高まったなど、心身の両面で変化が実感された事例が多く報告されています。家族の介護に追われていた方が、施術後に毎日を前向きに過ごせるようになった体験もあります。

筋肉の硬直

フレイルと思われる運動機能の低下は、多くの人が筋力の衰えと捉えます。けれども実際には、そのほとんどが筋肉の硬直です。筋肉が十分に伸び縮みできなくなり、動きがぎこちなくなる、すぐに疲れるといった現象が起こります。

実のところ、筋力はそうそう衰えません。意外と思われるでしょうが、正しく筋トレを行えば、90歳台でもまだ筋肉量は増やせます。外出せずにゴロゴロ寝て過ごすといったレベルの運動不足なら話は別ですが、運動の質も量もあまり変わらないのに、筋肉量が落ちていくというのはありません。けれども、硬直は話が違います。年齢を重ねる毎に、筋肉は硬くなりやすく、ゆるみ難くなります。静かに全身の筋肉が硬くなっていき、気付けば運動機能が低下、フレイルの症状に入っているという訳です。

筋肉の硬直をほどき、悪循環から抜け出す

少し動けば解決するレベルの筋硬直なら良いのですが、自助努力では難しい段階に入ると、治療を行う有益性が高まります。筋硬直をほどき、神経の圧迫を解放し、血流を良くし、呼吸を拡大し、体が自分の力で良くなっていける土台を作ります。

フレイルの原因と対策を、潜在意識から確認する

潜在意識は、自身の心身の状態を詳細に把握しています。フレイルの原因は何か?その原因が筋硬直だとして、具体的にどの箇所なのか?治療は何を行うのか?日常生活では、どんな食生活、運動、などを行えば良いのか?といった必要な情報が、全て潜在意識より導き出されます。

これにより、画一的ではない、個人個人の状態に合わせた丁寧な対応を可能にします。

まとめ、結論

フレイル予防のためには、栄養バランスを意識した食事を摂り、体を動かす習慣を持つこと、そして気功などリラックスしながら心身を整える時間を日々の中に設けることが大切です。例えば、肉・魚・大豆製品を毎食取り入れる、買い物や掃除も運動と捉える、朝晩の気功体操を生活に組み込む、友人や家族との交流を楽しむなど、小さな実践を積み重ねましょう。

一義流気功では、潜在意識から情報を引き出し、自力での回復が困難になった筋肉の硬直をゆるめる、日常生活での取り組み方など、丁寧にフレイル解消を導きます。

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