猫背を治したい!猫背の原因から改善法まで解説!

身体問題

猫背という言葉は聞き慣れていても、「自分が猫背かどうか」「放置すると何が起きるのか」を体系的に理解できている人は、そう多くはありません。猫背は、背中が丸い、肩や首が前に出ているといった見た目の問題だけではありません。首・肩・背中・腰のコリや痛み、呼吸の浅さ、内臓機能の低下、ネガティブなメンタル、など心身に幅広い悪影響を及ぼします。

本稿では、一般的にイメージされている猫背の姿や健康への影響、よく知られている改善法に加え、一義流気功治療院ならではの重心理論と治療アプローチについて解説していきます。

一般的にイメージされる「猫背」とは?

猫背とは何か?どういう状態か?

一般に「猫背」と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは、背中が丸まり、肩が前に入って、首が前に突き出した姿勢です。横から見ると、身体全体が前に倒れ、腰から背中、首にかけてゆるやかな弓なりのカーブを描いているように見えます。立っている、座っている、歩いている、あらゆる姿勢と動作で猫背がクセ付いています。

一度、クセになってしまったものは、放っておけば悪化するばかりです。「楽な姿勢=猫背」となり、背中は丸まった形でますます硬直。丸まりは次第に強くなり、筋肉も猫背を前提にした付き方になります。重い頭が前に突き出しているので、それを支える背面の筋肉は鍛えられます。一方、腹筋はさほど必要としないため衰えます。こうなると、ますます正しい姿勢が辛く、猫背の方が楽という状態が作られ、完全に猫背が固定されます。

パソコン・スマホと結びついた「現代病」のイメージ

現代において猫背は、イメージでスマホやパソコンと強く結びつけられます。パソコン作業中、スマホ操作中、気がつくと画面に顔を近づけるように前かがみになり、肩が内側に巻き込まれ、腰が丸くなっている——そんな姿は、オフィスでも自宅でも、電車の中などでも、日常的に見られる光景です。スマホをのぞき込む人の背中が猫のように丸まっていることから、「スマホ猫背」という言葉もあります。

長時間の前かがみ姿勢が当たり前になった結果、猫背は「現代人に特有の姿勢の乱れ」「生活習慣病の一種」のように扱われています。

背骨は、どうなっている?

ここで少し視点を変えて、解剖学的な角度から猫背を解説していきます。骨格の形を見ると、猫背は「背骨の自然なS字カーブが崩れ、上半身が前に傾いた状態」です。本来、背骨は首・胸・腰のそれぞれの部位がゆるやかなカーブを描き、頭の位置と骨盤の位置のバランスを取っています。しかし猫背では、このバランスが前方へとずれ、胸のあたりが強く丸まり、それに合わせて首が前に押し出されていきます。

あとは程度の問題があり、そこはグラデーションです。背骨の胸の前傾が少しだけ急になっている軽度から始まり、それが悪化して角度がさらに急になると、今度は腰の凹みも失われていきます。元々はS字であったものが、釣り竿を垂らしたような形状に変わっていきます。

「見た目が悪い」「老けて見える」という印象

猫背は、見た目の問題としてもよく話題に上ります。姿勢の良い人に比べると、猫背の人は自信がなさそう、疲れていそう、老けて見える——といった印象を持たれやすくなります。「自信がなさそう」から、卑屈そうに発展する場合もあります。この辺りは、表情ですとか仕草ですとか、他の要素との合算です。

写真を見て、外出中にふとガラスに反射した姿を見て、自分の姿勢の悪さに気づき、「あ、自分って猫背なんだ」と、初めて自覚する人も少なくありません。鏡では通常、前側からしか自分の姿を見ません。また実は鏡で自分を見る際、人はイメージ上の自分を投影して補正していますので、実際の姿とは意外にかけ離れているものです。それを客観的に補正なしに突き付けられて、ようやく現実に気付くというわけです。それが他人から見た時の、足し算引き算なしの印象です。

肩こり・腰痛・疲れやすさの原因としての猫背

健康面でよく語られるのは、「猫背=肩こり・首こり・腰痛の原因」という直接的な被害です。頭はボーリングの球ほどの重さがあり、猫背で前に落ちそうになるのを背面で支えるため、首から肩、背中の筋肉に大きな負担がかかります。当然その結果として、首、背中、腰のコリや痛みが慢性化します。

また、背中が丸まり胸がつぶれるような形になるため、呼吸がどうしても浅くなります。ラジオ体操の深呼吸で、大きく吸って吐く、吐く動作の形に似ていますので、ここはイメージしやすいかと思います。

内臓機能、全身への影響

猫背の健康被害は、それだけには留まりません。全身の血行不良、リンパなど体液循環の滞り、神経の圧迫、体の冷え、内臓の圧迫などから、幅広い障害につながります。中でも、消化器への影響は顕著です。お腹のあたりが圧迫される姿勢が続くと、内臓の働きが落ち、食後の不快感や便通の乱れなどを生じさせます。さらに、むくみ、全身のだるさにもつながります。

血流・体液循環の滞り、浅い呼吸、体の冷え、などは万病の元になります。そこからどのような深刻な被害に発展していっても、不思議ではありません。

一般的に知られている猫背の治し方

まず思い浮かべられる「ストレッチ」と「筋トレ」

猫背の治し方について、一般的にまず挙げられるのは「ストレッチ」と「筋トレ」です。猫背を直したいと思ったとき、多くの人がインターネットや雑誌、動画などを参考にしながら、自宅でできる体操やエクササイズを試してみます。

よくある説明としては、「固くなっている筋肉を伸ばし、弱っている筋肉を鍛えることで、背骨が本来の位置に戻りやすくなる」というものです。ストレッチと筋トレをセットで行うことが、猫背改善の基本とされています。

胸・肩・首を伸ばす定番ストレッチ

ストレッチに関しては、とくに胸や肩の前側、首まわりを伸ばす方法が定番です。壁に手をついて胸を開くストレッチや、両手を後ろで組んで肩を後方に引く動きは、「丸まった姿勢をリセットする簡単エクササイズ」としてよく紹介されます。

首をゆっくり回したり、耳を肩に近づけるようにして首の側面を伸ばしたりする動きも、スマホやデスクワークで前に出がちな頭の位置をリフレッシュする目的で使われます。こうしたストレッチは、すき間時間にできる「ながらケア」として、一般向けの健康情報で非常にポピュラーです。

背筋と体幹を鍛える基本的なエクササイズ

筋トレでは、背筋や体幹を鍛える運動が「猫背改善に効く」として定番になっています。うつ伏せで上体を反らすシンプルな背筋運動、肘とつま先で身体を支えて姿勢を保つプランク、下半身と体幹を同時に使うスクワットなどが代表的です。これらの運動は、背骨を支える筋肉や骨盤まわりを安定させる筋肉を強くし、長時間でも良い姿勢を保ちやすくします。

立ち姿・座り姿を整える「正しい姿勢」の意識づけ

日常生活での「正しい姿勢」の意識づけも、当然、猫背の改善には必須です。筋肉を柔軟にして鍛えても猫背グセのままでは、「筋肉の状態がいくらか良い猫背の人」になるだけです。

一般的なアドバイスでは、立っているときは、「頭のてっぺんが、天井から糸で引っ張られているイメージで伸びる」「耳・肩・腰・くるぶしが横から見て一直線になるように立つ」といったものがポピュラーです。

座っているときは、「背もたれにダラっともたれかからず、骨盤を立てて座る」「椅子に深く腰かけ、足裏をしっかり床につける」といったポイントが繰り返し説明されます。このような意識づけによって、無意識に前かがみになってしまうクセを減らしていこう、という考え方です。

この意識づけの取り組みは、理に沿ったものです。ただもっと本質を掘り下げられれば、結果もはるかに違ってきます。それについては、後程、お伝えします。

デスク環境を整えて前かがみを防ぐ工夫

パソコンを使う時間が長い人向けには、デスクや椅子、画面の高さを整えることも重要な対策です。机や椅子の高さを調整し、前かがみ姿勢を防ぎます。

ノートパソコンを使う場合は、スタンドで画面を少し高くして、外付けキーボードとマウスを使います。これにより、画面を見るときに前のめりにならず、自然と頭と背骨を立てた姿勢を保ちやすくなります。「頑張って姿勢をよくする」のではなく、「自然とよくなる環境を作る」という発想が重要です。

同じ姿勢を続けないための休憩習慣

「長時間同じ姿勢を続けないこと」も、猫背対策のポイントとしてよく挙げられます。たとえば、30分〜1時間に一度は立ち上がって軽く歩く、肩を回す、上半身をゆっくりひねるなど、小さな動きを挟むだけでも、筋肉のこわばりが和らぐとされています。

最近では、タイマーやアプリで「そろそろ休憩しましょう」と通知を出し、小刻みに姿勢をリセットする方法も広まっています。こまめな休憩は、猫背の固定化を防ぐだけでなく、目の疲れや集中力の低下を和らげる効果も期待できるため、仕事のパフォーマンス向上という文脈でも推奨されます。

一義流気功治療院では、猫背にどう対応しているのか?

小池義孝の著書『ねこ背は治る!』では、足裏の重心から姿勢の全てが決まると明らかにしています。ですから足裏の重心位置さえ正せば、ねこ背は簡単に治ります。ただ背中が丸まって変形、固定されてしまえば話は違います。これについては、治療にて対応しています。

足裏の重心で姿勢は決まる

どういう事??となった人も、多いと思います。足裏のどこに体重を乗せているかで、姿勢の全てが決まります。猫背の人と正しい姿勢の人とでは、足裏の重心が違うんです。

正しい姿勢の重心は、脛の骨の真下にあります。足裏の踵の少し前です。すると骨格に乗る形になり、自然とすっと姿勢が立ちます。一方、猫背の人は、この重心がつま先よりズレています。すると前につんのめるので、腰を少し後ろに引いてバランスを取ります。この形で力を抜くと、背中が前に丸まります。これが猫背の正体です。

正しい重心だと、逆に猫背になれません。試しに、正しい重心位置のまま、猫背になろうとしてみてください。猫背に強引になろうとしても苦しくなって、続きません。正しい姿勢でいた方が、ずっと楽に感じるはずです。

正しい姿勢と猫背は、重心位置から全てが決まっています。この事実を知って重心を意識するだけで、猫背は治ってしまう……というか、猫背ではいられなくなります。より詳しい情報は、是非、著書をご覧になってください! さらに、猫背を治す大腰筋ウォーキングも必見です。

ねこ背は治る!』『見るだけで体が変わる魔法のイラスト』などをご覧ください。

変形した骨格を正す

悪い姿勢を続けているうちに骨格が変形し、その形に固まってしまう重度の方は、話がまったく違ってきます。重心を正しても骨格が曲がって固定されているので、それだけでは猫背は治りません。このような人には、治療を施しています。

骨格を曲げているのは、筋肉の硬直による圧迫です。ですからまず、この原因となっている硬直をゆるめます。そして次に、矯正をかけて変形を正します。ここで無理は禁物です。矯正で一気に変えようとすれば、ケガをするリスクもあります。無理なく少しずつ進めていくことで、誰でも安全に猫背を修正していけます。

まとめ、結論

猫背は、単に「背中が丸いだけ」の問題ではありません。背骨のカーブが崩れ、頭や肩の位置が前方にずれることで、筋肉や関節だけでなく、呼吸・消化・血流・体液循環にも負担をかけ、慢性的な不調の土台になっていきます。メンタルへの悪影響も、無視できません。一般的なケアとしては、ストレッチや筋トレ、正しい姿勢の意識づけ、デスク環境の調整やこまめな休憩、運動習慣・ストレスケア・栄養バランスなど、生活全体を見直すことが勧められます。

一義流気功治療院では、さらに一歩踏み込んで「足裏の重心」という視点から姿勢をとらえ、重心位置を整えることで猫背そのものを成り立たなくさせるアプローチを提案しています。重心の是正と、必要に応じた骨格・筋肉への治療を組み合わせることで、無理なく自然に良い姿勢へと戻っていく道筋が見えてきます。

小池義孝の本

『ねこ背は治る!』は、30万部と突破のベストセラー! 『忘れたい過去が最短1分で消える!』など、累計70万部以上が販売されています。

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